続・編入学試験後報告書

※この記事は苫小牧高専アドベントカレンダー2018 5日目の記事です。
昨年の編入学試験後報告書に引き続き,続・編入学試験後報告書として大学編入後の記録を残しておこうかと思う.今回は,昨年度と比較して受験関係の話もしていこうかと思う.

遠い昔,情報工学科が創造工学科に統合される以前,私達の世代はJ23と呼ばれていた…

高専から大学への編入試

4つ受けて3つ落ちた.偏差値は上から65,63,60,53の大学を受け,一番偏差値が低い大学に受かった.うちの大学の偏差値はベネッセだと53だが,他のサイトでは45となっている.不思議.
最初に今の大学に受かり,その後3連続で不合格をいただいてきたわけだが,当時の私は自分でも意外なほどショックを受け,4つの大学すべてについて編入学試験報告書を提出しなかった(shigyo先生ごめんなさい!).
さて,あんなサイトこんなサイトでは編入学が簡単だと書かれているが,だからといって勉強していなければ当然落ちる.その上,倍率からしても編入のほうが高い場合がある.例えば横国の情報工学EPの場合,受験者数12人に対して合格者数は2人となっている.一方,普通の入試では前期で4.9倍となっている.また,頭が良い人が良い大学を滑り止めで受けることも多く,電通大では学力試験のうち合格者の約半数が入学していない
卒研やら資格試験やらで現実逃避をしていると,あっという間に受験がやってきて,それから暫く経つと自分の受験番号が載っていない合格者一覧を見ることができる.

入学前の過ごしかた

卒研と資格試験,FGOなどに現実逃避し,ひたすら大学から目を逸らして過ごしていた.しかし必要な手続きや準備などはほぼ必要なかったため,下宿の手配以外は特に何もせず怠惰に過ごした.なお現実逃避先の卒研はなんとか奨励賞をもらった.うれしい.

入学式4日後,突然の通達

入学して4日後,志望したコースに入れず別のコースに配属されることが言い渡される.「単位変換後に必修をすべて取れていないため」というのが理由だった.認知心理学と認知心理学演習なんか単位変換できる高専はあるのか…?それまでは連絡もなかったのでそのコースの先輩にその前提で挨拶していたので悲しかった.その2つのコースは実際にはほぼ同じもので私は納得したが,事前に説明がないと驚くと思う.
ちなみに同期は時間割上で必修が重なりその日に留年を言い渡されていた.留年したくなければデザインコースに入ろうとしてはいけない.
そういえば,実はこんな怪しい話もある.


一応気になったので学則について読んでみたが,これの編入学生が例外となるという話はどこにもなかった.しかし教務課に直接問い合わせたところ大丈夫という話だったので,私にはもうなにもわからない.

普段の授業

3年次は詰めれるだけ詰めたが,これに関しては去年の方が詳しく書いてある.
去年書いていなかったのでここで認知心理学・認知心理学演習について書いておく.その2つの科目は2年の必修で,編入生は落とすと即留年が決定する.難易度はそれほど高くないが,2年生とグループを組む点,あまり楽しいとは言えない点,高専とは報告書の書き方が違うためストレスを感じる点,相互評価に的はずれな指摘が多く意味を為さない点など,精神的にきついものとなっている.気になった人はシラバスを読んでほしい.
単位は一般と選択に大別され,普通に入った人は1,2年で一般の単位を取り切る.しかし編入では一般の単位は足りないため,1,2年の人と一緒に講義を受けることとなる.その上,他の科目と時間割上で重なっているものも多く,一般の単位に関しては選択の余地はあまりない.
専門に関しては単位変換分と3年次向けの講義をほぼすべて履修することで単位を満たすことができる.
年2回ある集中講義も出ることにより,4年次は卒研のみという状態にすることができる.他大学では単位が足りずに4年次も講義を受けたり,下手すると留年することがあるが,うちの大学では4年次の時間を卒研や就活or院試に割り当てることができる.

プロジェクト学習

うちの大学の特徴の一つとしてプロジェクト学習なるものがある.高専の人たちには「卒研をグループでやる感じ」と言ったらなんとなく伝わるような気がする.例えば私が所属していたFUN-ECMというプロジェクトでは,「楕円曲線法を用いて高速に素因数分解を行い,RSA暗号の安全性を検証する」という目的の下,7名で1年間作業を行った.当時のメンバーは知り合い同士が少なかったこともあり,飲み会を重ねつつ親睦を深めていった.
ただ,こういうものは人間関係が大変になったりもするので,PLをやってる人は強く生きてほしい.

卒研

3年の後期に各研究室の紹介が行われ,学生は学生調査書(正確な名前は忘れた)というhtmlによる自己紹介ページを作成する.そして教員とアポをとり,教員は学生調査書を見た上で卒研室として適当かすり合わせを行う.その後人気の研究室であれば成績順で抽選を行い人数の調整を行った上で卒研の仮配属が行われる.その後単位などに関する要件を満たしていれば正式に配属される.
私が現在所属している研究室では週に2回ゼミがあり,そこで各自研究に関する進捗報告を行っている.他の研究室に関してはよくわからんが,たぶん緩い方かと思う.なお,飲み会は月1程度の頻度で行っている.
研究スペースは2箇所ある.1つはオープンスペースの方で「研究室」と呼ばれる方,ガラス張りのオープンスペースにあるので冬は寒い.しかしブラインドが開いていると直射日光が厳しい.もう1つは研究実験室で,こちらには壁と屋根がある.しかし常に暖房が入っていて暑い.私は普段こちらにおり,半袖の夏服で扇風機を回しながら過ごしている.
卒研テーマに関しては,うちの研究室では教員がテーマを提示してその中から学生が承諾するというパターンが多いように思える.私は3年次の時点で卒研テーマについては教員と話し合い,調査を早くから進めていたが,新規性と有効性が怪しくなってきたのでテーマを変更した.教員がOKを出したとしても自分でちゃんと考えないとダメですね,危なかった.

院試

院試に関しては現在所属している大学の大学院と,関東の大学院(先程の述べた落ちた大学の1つ)の2つを申し込んだ.なお,関東の方の推薦で通ったので,現在所属している大学の受験はキャンセルした.受かってよかった.
外部受験となる関東の大学院は,事前に連絡をとり研究室訪問と面談をさせていただき,その後図書館で過去問を手に入れたり,志望理由書などを作ったりした後,面接を行った.面接では卒研と大学院でやりたい事を聞かれただけだったので,編入試との差に驚いた.

最後に

もし高専の在学生の人で大学編入を考えている人がいるのであれば,これがなにかしらの参考になればうれしいです.
そんなわけで私は2年間の入院が決まり,来年からは関東に行きます.たぶん来年以降は”編入学試験後報告書”みたいなものは書かないと思います.
老兵は🐒
明日はPLが大変そうな邪悪くんです.
強く生きてほしい.